Knitting is my job

編み物を生業とする


 編み物の仕事は、大きく分けて3つです。

① 編む仕事

 ・自分の編んだものを売る。

 ・メーカー(ブランド)の製品を編む。

② 創る仕事

 ・服や編地をデザインする。

 ・芸術作品として編み物をする。

③ 教える仕事

 ・編み物教室等で教える。

(編み物雑誌の編集、手芸店、糸のメーカーなどなど関連する仕事はほかにもありますが、編み物が出来ないとダメっていうことではないのでここでは省きます。)

 

編み物を仕事にしたいと思う方は、どれをイメージしておられるでしょうか。

今は、ネットで誰もが作ったものを簡単に売ることができますから、一番ハードルが低いのは①の1つめでしょうか。2つめのいわゆる「編み子さん」がたぶん”編む”ことに関しては一番のプロでしょうね。

②はたぶん最も少数、でもなりたい人は一番多いかな。1つめは単独名で本が出せて、デザインしてスワッチ編むだけで、後はお弟子さんに任せる事ができるような有名な先生。2つめは最近見かけることが増えた気がします。

③は学校の講師として教えるか、自分でお教室を持つか…

実は、それぞれ単体ではどれも「生業」にはなりません。つまり生活できるほどには稼げないのが実情です。

編み物をする人ならだれもが知っている有名な先生でも、です。

自分の教室を持ち、講師として全国飛び回り、雑誌や糸メーカーにデザインを提供し、本を出し、作品やキットを売るというように複合的に仕事を抱えて多忙を極めてやっと、という感じ。

そして、業界自体が大変狭いので座れる席はごくわずかで、しかも満席です。空席待ちの行列は長く、私なんてその最後尾で「これ、何の行列ですか?」とうろうろしているような状態です。

どんな仕事も楽じゃないよね。